Blood Brothers [ミュージカル]
Sunset Boulevardの方を書こうと思っていたのですが、こちらから。
観たのは、もう随分と前になります。
Blood Brothers (1988 London Revival Cast)
- アーティスト: London Cast Recording
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 1993/05/11
- メディア: CD
偶然、このキャストで観てしまいました。夫に去られた女性が、双子の赤ん坊の片方を裕福な家庭に養子に出します。数年後、何も知らないで出会った二人は親友になりますが、育った環境の違いが悲劇を生みます。階級の違いがどういうものなのか、という描かれ方がショックでした。前半、子ども言葉のせいもあるのでしょうが、双子のうち、お坊ちゃまエディの話す言葉は聴き取れても、貧しいミッキーの話す言葉(リバプール訛りが強いせいか)がわからないのです。同じ国に住み、同じ国語を話しているはずなのに、言葉の違う人々。日本版では、この辺りがどう表現されたのか気になります。
エディがとてもいい人で、ラストが余計やるせなくなりました。彼にとって最後までミッキーは親友だったのです。ミッキーは「養子に出されたのが自分だったら、幸せになれた筈だ。」と思っていたけれど、どうだったのでしょう。ミッキーには親から「あの子と付き合うな」と言われたとき、それを頑としてはね返すだけの強さがあったのか、恵まれた環境に溺れないだけの強さがあったのか、逆にエディだったら逆境に負けなかったのではないか、そう考えてしまいました。俳優さんの演技のせいかもしれません。
セットはシンプルでしたが、椅子を並べ替えるだけで、バス、教室、映画館にしてしまうなど、こういう見せ方もあるのだな、と感心しました。
もう一つ、舞台とは関係ありませんが、休憩時間にバーに押し寄せる客の注文をてきぱきと捌いていったバーテンダーの手並み。お見事でした。
はじめまして。Sunset Boulevardで検索して訪問させていただきました。私は21世紀になってから、やっとロンドンのBlood Brothersを見ました。悲しいラストですよね・・。ロンドンのSunset Boulevardもご覧になったのでしょうか?私はBroadway版よりロンドン版のSunset・・のほうが好きです・・。
by saffy114 (2006-05-30 22:33)
saffy114さん、はじめまして。コメントありがとうございます。Blood Brothers、ロングランに驚いています。幸福を願ってしたことなのに、本当にラストは悲しいですね。
Sunset Boulevardはこれまた初演キャストで観てしまいました。あれも素晴らしかったのですが、日本で上演されないのが残念です。当時、Norma役の人についていろいろ言われていましたが、彼女は根は純粋な人(大人になりきれなかった)なので、良く表現していたと思っています。ラストは現実を受け入れたPhantomとは対照的でした。
by たおり (2006-05-31 09:18)