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陳舜臣氏死去 [本]

21日に訃報を耳にし、思い入れたっぷりの文章を書いていたのですが、誤って消してしまいしばらく茫然としてしまいました。

もう二十年以上前、父が買ってきたまま読まずに放りだしていた「小説十八史略」を読んだことが始まりでした。中国古代から壇ノ浦を連想させる南宋の滅亡にいたるまでの物語。春秋の英雄、軍師、始皇帝の孤独、漢楚の攻防とその顛末、羊飼いから将軍になった男、ローマを目指した男、警察長官になりたかった皇帝、隋唐の興亡、最も興味をひかれた唐の太宗をとりまく物語、元祖独眼竜などなど、人間とは、かくも弱く、強く、恐ろしく、優しく、あさましくもまた崇高でもあり、醜くも美しくもあるのだと、わくわくしました。以後、陳氏の歴史エッセイを中心に読むこととなるのですが、幾多の文献を読みこまれたであろうその知識量にも圧倒されることとなりました。

90歳ということですので、天寿を全うされたということでしょう。


小説十八史略(五) (講談社文庫)

小説十八史略(五) (講談社文庫)

  • 作者: 陳 舜臣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1992/05/06
  • メディア: 文庫



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